芸術的作品〜ヒヨドリの巣                水野 昭彦 さん

 我が家の玄関先の木にヒヨドリの巣が見つかった。 「卵でもあるかな」と覗いて見ると何も入っていない。木の根元には
一つの卵殻が落ちていた。もう巣立ったらしい。知らなかった。

  
  《巣が落ちないように、ビニールで枝に括り付けているかのよう》

  
  《巣の中は、細い枝で本当に丁寧に造られていて、卵殻も糞もなかった》

 こうしたことに詳しい方に聞いてみました。
 『卵殻は、ヒヨドリもツバメ同様に、ふ化したあと普通一つだけ(ときに二つ)下に落とします。一つだけというのが、実に
面白いですね。卵殻や糞が巣に残っていないところから、どこかへ運んでいるのでしょう。
糞(鳥類は小便は白い固体状
で大便とともに出します)も巣には残していませんが、どのように工夫をしているのでしょう。』

 『我が家ではツバメがふ化しましたが、ヒナが成長した時点では未だ小さく巣壁に登って外に糞をすることはできません
ので、親鳥が給餌後の巣壁に止まりヒナのお尻から糞(袋の入った状態で汚れない)を引っ張り出して、それをどこかへ
捨てに行っているようでした。また、ヒナが大きくなった時は、巣からお尻を外に出して糞をするので、巣の下の床は糞で
一杯になりました。』と教えてくれました。
 《自然》の不思議というか、偉大ささえ感じました。

                                                                20190612